2019年9月15日日曜日

スズキの不正と企業立地補助金申請について

 スズキは6月28日浜松市に「浜松市企業立地支援事業費補助金交付要綱」に基づいて北区都田に建設した「浜松工場」に対する補助金約50億円の申請をしました。

 補助金要綱には「申請時点においてコンプライアン違反が無いこと」と規定されています。常識的に見ればスズキのこの間の燃費不正や完成検査不正によるコンプライアンス違反を行った企業は申請そのものを控えることが社会的には求められます。

 しかしスズキは申請をしました。社員からこれだけお客さんの信頼を損ねた企業が申請するとは「はずかしい」という声があがっています。
 スズキの不正は今回の問題だけではなく、サービス残業問題で労働基準監督署が過去5回も立ち入り調査と改善指導、「企業ぐるみ選挙」の押し付け、トイレの不足、気積不十分の事務所スペース等々・・「法律違反のデパート」と揶揄される状況です。

 スズキのコンプライアンス違反の主要因は、国土交通省の勧告で言われている「不健全な組織風土」の問題や完成検査における「公的責任」問題など経営者としての根本問題いわゆる「社会的責任」であることの自覚不足(欠如)にあると考えます。 

 鈴木会長が従業員にむかって「常識としてルールを守ってください」、「法律違反は絶対にやめる」、ことを守っていただく・・・ では他人事です。 核心は会長自身が「ルールを守る」、「法律違反は絶対にしない」と宣言したうえで従業員に求めなければ「不健全な組織風土」は変わらないでしょう。

 スズキが社会的責任を果たし、従業員からも地域からも信頼される企業になることを願っています。